タペストリーを傷つけず汚さないシワの伸ばし方と基本的なお手入れ方法を紹介

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布に折り目がつく原因とは
まず、布に折り目がつく主な原因としては2つあります。
1つ目は、長時間折り目がついたままにしていた場合、折り目の部分が擦れることで繊維が削られてしまうためです。
2つ目は、水分を含んだまま乾燥させ、そのまま放置していた場合です。水分を含んだままだと生地が縮んでしまい、そのまま乾燥をさせるとその形を維持します。例えば、洗った雑巾を絞ってそのまま乾燥させると絞ったままの形になります。
1つ目の場合はしわを伸ばすのがなかなか難しいですが、2つ目の水分を含ませてしわをつける方法を利用してしわを伸ばすことも可能です。
シワになりにくい素材もありますが、今回はタペストリーでよく使用される布生地のしわ伸ばし方法について解説していきます。
タペストリーを傷つけないシワ伸ばし方法2選
インテリアや販売促進など、様々な場面で活躍するタペストリー。
しかし、新品でも梱包や配送時に折りジワが入ってしまうことは珍しくありません。
そのまま飾っても良いのですが、やはり見栄えが気になりますよね。
タペストリーを傷つけずにシワを伸ばすためには、「アイロン」または「シワ取りスプレー」を使うのがおすすめです。
※万が一の失敗を防ぐため、どちらの方法でもシワを伸ばす前には一度別の布で試しておきましょう。
タペストリーの素材(主にポリエステル)を確認し、同じ素材の布でシワ伸ばしをするか、タペストリーに影響がない布端を使うなど、事前に一度試してから行ってください。
アイロンを使ったシワ伸ばし方法
■ 準備するもの
・アイロン
・当て布
・アイロン台

■ アイロンを使ってシワを伸ばす手順
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アイロン台にタペストリーを裏返して置き、タペストリーの上に当て布を広げた状態で置きましょう。
※熱によってインクがにじむことがあるため、表面からではなく裏面からかけることをおすすめします。 - アイロンを設定温度*まであたためます。
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アイロンが設定温度になったら、当て布の上からゆっくり丁寧にシワを伸ばしていきます。
このとき、インク部分にアイロンが当たらないようにご注意ください。
*アイロンの温度設定の注意事項
アイロンの設定温度は、110℃~150℃。
もし「高・中・低」の3段階でしか選べない場合は、「低」に設定しましょう。
あまりにも高温だとタペストリーが変色することもあります。
タペストリーのほとんどは、ポリエステル系の合成繊維でできています。
合成繊維は熱に弱いので、設定温度には十分にご注意ください。
■ アイロンを掛ける環境
・アイロン台について
アイロンに慣れていない方だと、「床の上でアイロンをかけても良いのでは?」などアイロン台を用意しないことも少なくありません。
アイロン台を使わないと、床を傷めてしまったり、タペストリーに余計なシワが増えてしまったりすることがあるのでご注意ください。
・あて布について
また当て布は、綿素材でできるだけ薄めのものを使いましょう。
わざわざ購入しなくても、ご自宅にあるハンカチや手ぬぐいでも代用できますよ。
・アイロンだけでシワが取れない場合
もしシワが強いようなら、水が入ったスプレーを用意してタペストリーにシュッと吹きかけましょう。
その上からアイロンをかけるとシワが取れやすくなります。
あるいはアイロンのスチーム機能で蒸気を発生させながら当てても良いでしょう。
他には「お酢」を使用した方法もあります。折り目がついている部分に薄くお酢を塗り、水分を含んだ布を当てドライアイロンをかける方法です。
シワ取りスプレーを使う方法
タペストリーの素材によっては、たとえ低温であってもダメージにつながるケースもあります。
せっかく購入した大事なタペストリーですから、良い状態をできるだけ長くキープしたいですよね。
そのような場合は、シワ取りスプレーでシワを伸ばしていきましょう。
■ 準備するもの
・衣類用シワ取りスプレー*
・ハンガー

■ 市販のシワ取りスプレーを使ってシワを伸ばす手順
- タペストリーをハンガーにかけて吊るします。
- タペストリーから20cmほど離した位置で、シワが気になる部分にシワ取りスプレーを吹きかけてください。
- シワ取りスプレーの液が良い感じに染み込んだら、縦・横・斜めに手で引っ張りながらシワを伸ばしていきます。
- その場ですぐシワが取れることはほとんどなく、乾燥と共に徐々に取れていくので乾き終わるまで待ちましょう。
*シワ取りスプレー使用時の注意事項
シワ取りスプレーでシワを伸ばす前には、試し吹きを行うことをおすすめします。
タペストリーによっては、シワ取りスプレーの飛沫がシミや跡になって残ることがあるからです。
スプレーごとにプッシュ回数は異なりますが、「タペストリーがしっとり濡れる程度」を目安にすれば間違えはないでしょう。
汚れた場合の対応方法
タペストリーを長く使うためには、汚れたときの対処が重要です。
汚れたからといってそのままにせず、手洗いできれいな状態に戻しましょう。
「洗濯機でも良いのでは?」と疑問に思うかもしれませんが、洗濯機を利用することでシワが発生し、色落ちが起こることも少なくありません。
基本は、「やさしく手洗い」だと覚えておきましょう。
■ タペストリーを手洗いする
- 食器用洗剤や中性洗剤をタオルに含ませて丁寧に拭いてください。
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水拭きをして完了です。
※漂白剤が入った洗剤で洗うと、色落ちや変色する可能性があります。
成分には十分にご注意ください。
劣化・汚れ防止の基本お手入れ方法
・掃除する方法、頻度、掃除を怠った時タペストリーはどうなるのか
タペストリーを長く楽しむためには、定期的な手入れが欠かせません。 手入れせずに放置したままだと、やはり劣化が早くなるのは避けられないでしょう。
シミなどの突発的な汚れであれば、「その都度」の掃除で構いません。
ただ、毎日積もるホコリは毎日払うのが一番。
インク部分に気をつけながら布面をこまめに叩く、洋服ブラシなどでやさしく撫でてください。
・劣化の原因と対応方法
タペストリーの劣化の原因は、主に「壁の汚れ」「紫外線」「高温多湿」の3つ。
きれいな状態で長く楽しむために、劣化の原因と対処方法について知っておきましょう。
・壁の汚れ
タペストリーはどこでも簡単に設置できるのがメリットですが、設置場所はある程度選ばなければなりません。
ヤニがひどい壁面や油汚れが気になる台所の近くなど、汚れやすい場所に設置するとそれだけ劣化が早まってしまいます。
タペストリーを設置する際には、汚れが少ない場所を選ぶようにしてくださいね。
・紫外線
日光はもちろん、蛍光灯からも紫外線は発生しています。
紫外線は色あせの原因になるので、色鮮やかな状態を維持するためには、紫外線の影響が少ない場所に設置するのが良いでしょう。
窓や蛍光灯から遠い場所を見つけてみてください。
・高温多湿
また高温多湿の環境も要注意。
風通しが悪く熱がこもりやすい環境だと、カビが発生することが少なくありません。
劣化防止のためにも、高温多湿の環境は避けるのが無難です。
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まとめ
タペストリーのシワを伸ばすためには、「アイロン」「シワ取りスプレー」の2つの方法があります。 無事にシワが伸びたからといっても、収納のときにまた新たなシワができることもあるので要注意。 収納するときは、折りたたまずに丸めて保管してくださいね。
シワ取りとこまめな掃除で、色鮮やかなタペストリーを長く楽しみましょう!