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「スエード」とは?特徴やお手入れ方法を解説!

「スエード」とは?特徴やお手入れ方法を解説!

スエードとは、ジャケットや靴などのファッションアイテムに使用されるあたたかみのある素材です。起毛感が特徴的で、秋冬だけでなく春夏のファッションにも活躍します。また、現代では人工的に作られた合成繊維のスエードも含まれることがあります。

今回は、ファッションに上品な雰囲気を与えるスエードの特徴と使用方法を解説します。スエードの魅力を十分に活かすためのお手入れ方法についても確認してみてください。

スエードとは

スエードの語源は諸説ありますが、フランス語の「gants de duede(ガーント・ドゥ・スエード)」が由来とされています。

スエード生地は柔らかく上品な質感が特徴で、靴やバッグ、ジャケットなどによく使われます。ただし、大変デリケートな素材で、水や汚れに弱いため適切なお手入れが必要です。

スエードには多様な種類があり、それぞれに特徴があります。今回は、一般的な皮革のスエード情報に加えて、人工の合成繊維スエードについても紹介します。

天然素材のスエードの特徴

天然素材のスエードは、子羊や子牛、山羊など小動物の皮革を用いて、皮革の内側の面をサンドペーパーで毛羽立たせたものです。起毛加工により、柔らかな手触りと見た目に上品な光沢感、あたたかみのある雰囲気が特徴です。

小さな動物の皮を使用するため革そのものが薄くなりますが、裏面が使われることで耐久性が向上しメンテナンスが容易になります。一般的な革製品と違い、クリームによる保湿は不要でお手入れがしやすい点もメリットです。

合成繊維のスエードの特徴

スエードはもともと動物の皮革で作られますが、動物愛護の観点から人工の皮革を使用したフェイクファーもあります。合成繊維のスエードは洋服や靴、タペストリー、旗などに使われます。

合成繊維のスエードには以下のようなメリットがあります。

  • 見た目や肌触りなどを動物の皮に似せて作られる
  • 摩擦に強く耐久性が高い
  • 通気性が高い
  • 天然素材に比べて軽くて安い

特殊加工によって片面または両面を起毛させることで、本物のスエードに近い質感を実現しています。お手入れのしやすさも、合成繊維スエードの魅力の一つです。

タペストリーなどに使用されるスエード生地の種類と特徴

タペストリーや旗に使用されるスエード生地は、主にポリエステルが原料となる合成繊維スエードです。
ここでは3つの生地について紹介します。

スエード

スエード生地は、なめらかな質感で肌触りが良く、表面に光沢があり高級感を演出できる点がメリットです。ポリエステルなどから作られた生地は厚みと耐久性があるため、長時間繰り返しの使用に適しています。

また、スエードは発色が良く、イラストや写真などのカラー印刷にも適しています。リーズナブルで華やかな印象を与える人気の生地です。

遮光スエード

遮光スエードは、スエード生地の間に遮光材を挟んで作られたものでスエードよりも厚みがあります。両面印刷が可能なため、のぼり旗やタペストリーに適しています。

通常のぼり旗は裏からデザインが透けて見えることがありますが、遮光スエードではそのような心配がありません。このため、設置した場所の風向きやアピールしたい方向を考慮する必要がなく、表と裏の両面に異なるデザインを印刷して2つのアピールを実現できます。

ダブルスエード

ダブルスエードは、スエードの約2倍の厚さがあり丈夫な生地です。その特性から、裏側にある壁の模様などが表面に透けないため、おしゃれなインテリアに欠かせないタペストリーによく利用されます。

とくにアニメやアイドルの人物像など、色味やデザインにこだわりのある場合にはダブルスエードがおすすめです。遮光スエードでは遮光剤の影響で色味が変わることがある一方、ダブルスエードは色味の再現性に優れており、白系色なども忠実に表現できる利点があります。

スエードとよく似た素材との違い

起毛革には、スエード以外にもヌバックやベロア、バックスキンなどが含まれます。これらの革は見た目が似ているため混同されやすく、スエードとの違いがわからない方もいることでしょう。

それぞれの加工法や特徴について解説します。

ヌバック

スエードは皮革の裏側をサンドペーパーで毛羽立てて起毛させますが、ヌバックは表側を起毛させた生地です。表面を起毛させることで平たくなめらかになり、スエードよりも毛足が短くキメ細かい印象をもちます。

また、光沢がありつややかな質感が特徴的です。最近では技術の革新によりスエードに近い質感のヌバックも見られますが、微細な凹凸や毛穴があるかどうかで判別できるでしょう。ヌバックは高級な製品によく使用され、豊富なカラーバリエーションが魅力となっています。

ベロア

ベロアは、なめす段階で裏面を起毛させ、それを表面として仕上げた革であり、スエードと共通する特性です。ただし、スエード生地と比較して光沢感があり、ベルベットに似た質感を持っています。

「ベロア」という名称は日本でのみ使われており、外国ではスエードとしてまとめられています。日本では、主に成牛などの繊維が粗く厚めの原皮を用い、少し毛足が長くキメも粗く仕上げる点に特徴があります。スエードと見分ける場合は「表面が粗く起毛されている」「厚手である」点がベロアの特徴です。

バックスキン

バックスキンは、鹿の皮を使いなめし加工を施し表面を起毛させた革を指します。名称に含まれる「バック」はBuck(鹿)を意味し、Back(後ろ)ではありません。この素材は牡鹿の皮を起毛させて作られますが、近年ではヤギや羊の皮も用いられることがあります。

バックスキンは牛革に比べて柔軟性と伸縮性に富んでいます。形が崩れにくく、耐久性にも優れており、鹿革特有の美しさや手触りの良さ、しなやかさを持っています。鹿の表側は元来薄く、剥離や傷がつきやすい点がデメリットですが、起毛させることで未然にトラブルを回避できます。

スエード生地のお手入れ方法

スエードは独特な質感のため、お手入れ方法に悩む方もいるのではないでしょうか。天然素材のスエードと合成繊維のスエードについて、それぞれのお手入れ方法をご紹介します。

天然素材のスエードのお手入れ

天然素材のスエードを使用した靴や服などをお手入れする場合、まずは全体をブラッシングします。スエードは起毛した素材であるため、毛の間に入り込んだ汚れをかき出すことが大切です。その後、水濡れや汚れ防止のために防水スプレーをかけておくと良いでしょう。しっかり乾燥させたら再度ブラッシングを行い、毛先をほぐします。

ブラッシングでは落ちない汚れがついた場合は、濡らした布を押し付けるようにしてスエードを濡らし、スポンジにシャンプーをつけて優しく洗います。タオルなどでシャンプーを拭き取ったら陰干しで乾燥させましょう。

合成繊維のスエードのお手入れ

合成繊維のスエードでできた靴や服の場合も、天然素材のスエードと同様にブラッシングが効果的です。また、防水スプレーをかけておくことで汚れを防ぎやすくなります。

タペストリーなどに使用される合成繊維のスエードをお手入れする際は、衣類用ブラシを使用してホコリを落としましょう。
汚れがついてしまった場合は中性洗剤や食器用洗剤を使用します。濡らした柔らかい布に洗剤を含ませ、軽く拭きとります。洗濯機の使用はタペストリーなどの色落ち、ほつれに繋がる可能性があるため避けましょう。

今回は、スエード生地の特徴や類似素材、お手入れ方法について紹介しました。天然素材のスエードは小動物の皮革を毛羽立ててできたものですが、天然素材に似せて作られた合成繊維のスエードもあります。また、ポリエステルで作られたタペストリーなどに使用される合成繊維のスエードはなめらかで肌触りの良い質感が特徴です。同じスエードという名称ではありますが、手触りは全く異なるため注意が必要です。スエードを使用したファッションアイテムを長く楽しむためは、日ごろから適切なお手入れを行いましょう。