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インクジェット印刷の特徴!プリント方法やメリットを解説

インクジェット印刷の特徴!プリント方法やメリットを解説

インクジェット印刷とは、家庭用プリンターから印刷業界など商業の分野まで広く活用されている印刷方法です。ポピュラーな印刷方法ではありますが、他の印刷方法との違いやどのようなメリット・デメリットがあるのか知らないという方もいるのではないでしょうか。

この記事では、インクジェット印刷の特徴やメリットとデメリット、使われるインクの種類に加え、他の印刷方法との違いについて解説しています。何か印刷物を作ろうと考えている方や印刷の知識をつけたい方はぜひ参考にしてみてください。

インクジェット印刷の特徴

インクジェット印刷とは、液体インクを霧状にメディアに吹き付けて印刷する方法のことです。インクジェットプリンターの細いノズルから、紙や布などに直接印刷を行います。インクジェットプリントやインクジェット出力などとも呼ばれます。

印刷方法には他に「凸版印刷」や「凹版印刷」などがありますが、これらは凹凸をつけた版にインクを付けて紙や布を重ね、圧を掛けて転写する仕組みとなっています。一方のインクジェット印刷は、紙や布に直接版やインクが接することがありません。前者が印鑑のような仕組みであるのに対し、インクジェット印刷はスプレー塗料のようなイメージです。

インクジェット印刷に対応しているプリンターについても、一般家庭でおなじみのリーズナブルなプリンターから、高品質な印刷ができる業務用インクジェットプリンターまで幅広く存在しています。

インクジェット印刷のメリットとデメリット

続いて、インクジェット印刷のメリットとデメリットを押さえておきましょう。

インクジェット印刷は先にも紹介した通り、版を必要としない印刷方法となります。これは「オンデマンド印刷」とも呼ばれており、「オンデマンド(on demand)」が「必要な時に、必要な数だけ」を意味することから、必要な数だけ印刷できる方法ということになります。

版が必要な印刷方法の場合、版を作るコストがかかるため少量の印刷では費用が高くなりがちです。
オンデマンド印刷では、デジタルデータさえあれば必要な時に1枚からでも早く印刷できるので、小ロットでもコストを抑えられる点が魅力です。

また、印刷業者に依頼する場合、A3やA4といった用紙の規格にとらわれない大きいサイズの印刷ができます。インクの種類を変えることで、紙や布以外にもプラスチックや金属、木材といった幅広い素材にも対応可能です。

一方でデメリットを挙げるのであれば、同じデザインの印刷物を大ロットで印刷する場合、オフセット印刷と比較して、コストが高くなりがちな点です。また、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロ―、黒)の組み合わせで色を再現するため、金や銀、蛍光色や特色を使いたい場合にもインクジェット印刷では対応できない可能性があります。

インクジェット印刷のメリット インクジェット印刷のデメリット
  • 1枚から印刷でき、小ロットでもリーズナブル
  • さまざまな素材や大型サイズに対応可能
  • 大ロットだとオフセット印刷と比較して、割高になる場合がある
  • 一部例外を除き、金や銀、蛍光色や特色に対応できない

※弊社では、特色(DIC、PANTONEなど)の使用はできかねます。金色や銀色を使用する場合は、近い色(グラデーションなど)で作成いただきますようお願いいたします。

インクジェット印刷に使われるインクの種類

インクジェット印刷には、以下のようなインクが使われています。

水性インク(染料・顔料)

水性インクには、インクが水に溶けている状態の染料と、インクの粒子と水が均一に混ざった状態の顔料があります。家庭用インクジェットプリンターで主に使用されているのは、この水性染料インクです。染料インクはインクが紙や布に浸透することで繊維にまで染み込み、色が付きます。発色が良い半面、乾かすのに時間がかかることや、水によるにじみや光による色褪せが起きやすいというデメリットもあります。

一方の水性顔料インクは表面上に着色する仕組みで、紙や布の表面にインクの粒子が留まることで印刷されます。顔料インクは印刷後すぐに乾きやすく、染料インクに比べ耐光性や耐水性があります。こちらは業者などの印刷機で使用されています。

溶剤インク

溶剤インクとは、有機溶剤に顔料を含ませたものです。インクを乗せることで有機溶剤によって素材がわずかに溶け、そこにインクが定着する仕組みになっています。長期使用に向いた印刷を行うために、水性顔料の耐久性をさらに高めたインクです。日光や雨風に強いので、耐久性が求められる屋外掲示の幕や看板、タペストリーなどに使われています。

ラテックスインク

ラテックスインクには水と水溶性ポリマー、顔料、抗スクラッチ剤が含まれており、水性顔料インクと溶剤インクの長所を併せ持っています。加熱することで水溶性ポリマーが溶けて顔料と混ざり、その上に抗スクラッチ剤が膜を作って硬化します。さまざまな素材に印刷できる上、屋外でも使うことができる高い耐久性が特徴です。溶剤インクと比較して匂いが少ないため、屋内使用でも問題ありません。

UVインク

UVインクとは、紫外線を照射することで固まる性質の顔料インクです。ラテックスインク同様にさまざまな素材に印刷できる上に匂いが少なく、速乾性と耐久性に優れています。ホワイトやクリアのインクで印刷した上に更に色を乗せることで、立体的な多層印刷が可能です。

昇華インク

昇華インクとは、主にポリエステル生地に転写紙を使って印刷を行う際に使うインクのことを指します。加熱により染料インクが気化して染み込むことで、印刷が施されます。転写紙を使わないダイレクト昇華印刷という方法もありますが、この場合は生地にコーティングを施す必要があります。転写紙を使用した方が印刷の鮮やかさや精度は高くなりますが、ダイレクト方式にはプリントの工程が1つ省略されている手軽さもあります。

インクジェット印刷と他の印刷方法の違い

最後に、インクジェット印刷とオフセット印刷、シルク印刷との違いをご紹介します。

オフセット印刷は、版に付けたインクをローラーに一旦移し、ローラーから紙や布へ転写させる仕組みの印刷方法です。「オフセット」とは、インクをローラーに移すことを意味した「off」と、紙や布に転写することを意味した「set」から成り立っています。印刷するインクの色ごとに版を作る必要があるため、やや納期が長めになります。印刷部数が多くても少なくても版を作る工程は変わらないので、小ロットの場合は一部あたりのコストが高くなってしまいます。精緻な印刷を安定して行うことができるため、大量に印刷する必要があるパンフレットや書籍など身近な印刷物によく利用されています。

シルク印刷(シルクスクリーン印刷)は、版に空いたメッシュ状の穴からインクを通過させ、版の下の紙や布にデザインを転写させる印刷方法です。オフセット印刷同様に、印刷するインクの色ごとに版を作る必要があるため、色数が増えるとコストが高くなります。金属やガラス、陶器や樹脂など多様な素材に印刷でき、下地の色の影響を受けにくい印刷方法です。Tシャツやトートバッグ、タンブラーなどのノベルティの作成に利用されています。

今回紹介したように、インクジェット印刷は家庭用プリンターや商業用など、利用されているシーンが多い上に使われているインクにもさまざまな種類があります。オンデマンド印刷とも呼ばれるように小ロットから印刷できるというメリットやインクの種類が、印刷されるものの幅を広げているとも言えるでしょう。

これから何かを印刷する必要がある方は、今回の記事を参考に印刷方法やインクの特徴を詳しく知り、目的に合った印刷方法を選んでみてください。

※弊社の印刷機ではCMYKでの印刷のみ対応しております。