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【神職監修】神社にあるのぼり旗の意味とは?名前の由来や色を解説

神社にあるのぼり旗の意味

神社に行くと赤色や白色ののぼり旗が掲揚されているのをご存じでしょうか? 通常のぼり旗はお店の宣伝、イベント告知、交通安全の呼びかけなどが主な利用方法ですが、神社にあるのぼり旗はそれら以外の理由で利用されています。 神社で掲揚しているのぼり旗の意味や色、種類の違いや文字の意味などを過去神職として関西の神社に2年弱ほど働いていた方にお話を聞きましたので分かりやすく解説していきます。

 監修者プロフィール

監修者PROFILE
矢野 龍一

過去2年弱、関西の神社に勤めていた神職の経験あり。 神職には下から直階、権正階、正階、明階、浄階という5つの階位があり、矢野氏は明階の資格を有している。 明階は神社本庁が定め包括している別表神社の神社で宮司及び権宮司になるために必要な階位である。 この経歴の他に、飲食業、配送業、製造業と様々な経験を活かしファッションブランドから時事問題、求人に関する記事を100件以上執筆するなどフリーライターとして幅広く活動中。

神社で使われるのぼりには神社を立派に見せるという意味が込められています。 神社は神様が祀られ、信仰の対象となる重要な場所です。 そのため、神社ではたくさんののぼり旗を立てて神社を飾り威儀を正すことで、人々に信仰心や神様への尊敬の念を起こさせるきっかけにしています。 また、神社を立派にすれば神様が喜んで下さり、さらに力を発揮してくれると考えられているため、神社ではのぼりをはじめとした様々な装飾が施されているのです。

神社のぼりの種類には、大きく分けて祈願のぼりと奉納のぼりがあります。 どちらも見た目はほとんど変わりがありませんが、のぼりを立てることの意味合いが異なるのが特徴です。
また、祈願のぼりであっても、立てるときには奉納するという点は同じです。

祈願のぼりとは「厄除け」や「家内安全」「合格祈願」など、個人が祈願した内容が書かれたのぼりです。
祈願の内容は様々で、神社によっては「安産」や「交通安全」ののぼりを奉納することも可能です。
通常、神様にお願いごとがあるときは、祈祷をしてお札を受けて帰ります。 それだけでなく、自分が祈願をした証明として、また神様のそばに自分が祈願を込めたものを目に見える形で置いておきたいという思いからこういった祈願のぼりが立てられるようになったのだと言われています。

奉納のぼりとは、神社の名前やそこで祀られている神様の名前が書かれているのぼりです。 先ほども述べたように、のぼりで神社を飾り、にぎやかにすることは参拝者に信仰心を起こさせるとともに、神様自身も喜んでくださると考えられています。 そのため、神社ではのぼりをたくさん立てるのですが、それには多くの費用が必要です。 そこで、神社を飾るためののぼりを参拝者や氏子*に奉納してもらっています。 そのように奉納する人々も神社を助け、神様に喜んでもらうことによりご利益を得て、地域が栄えることを願っているのです。

※氏子(うじこ)…自分の地の氏神を信仰する人のこと。

祈願のぼり 奉納のぼり
特徴 シンプルなデザイン 神社の必勝祈願のぼり旗 「奉納」「奉献」の文字や、名前を書く欄がある 神社の奉納稲荷大明神のぼり旗
内容 祈願の内容 神社の名前
神様の名前
布:赤、白色
文字:赤、白色
布:赤、青、紺など様々
文字:白、赤、黒
サイズ 横600mm×縦1,800mm 横600mm×縦1,800mm~
横700mm×縦7,000mm
祈願のぼり
特徴 シンプルなデザイン 神社の奉納稲荷大明神のぼり旗
内容 祈願の内容
布:赤、白色
文字:赤、白色
サイズ 横600mm×縦1,800mm

奉納のぼり
特徴 「奉納」「奉献」の文字や、
名前を書く欄がある
神社の奉納稲荷大明神のぼり旗
内容 神社の名前
神様の名前
布:赤、青、紺など様々
文字:白、赤、黒
サイズ 横600mm×縦1,800mm~
横700mm×縦7000mm

※奉納のぼり旗の縦の長さはのぼり旗に入れる文字数によって変わることがあります。

祈願のぼりには祈願の内容、奉納のぼりには神社の名前や神様の名前が書かれるのが一般的です。 ただし、祈願のぼりと奉納のぼりの形や書かれる文字にはあまり決まりはなく、それぞれの神社の方針によって変わります。
祈願のぼりには祈願者の名前が書かれることが多いのに対し、奉納のぼりには、地域の名前や氏子中*などといった文字が書かれていることがあります。 これは、集団でのぼりを奉納したためで、祭りなど地域にかかわる行事で使われるのぼりに多くみられます。
ただし、奉納のぼりは神様のために奉納するものなので、個人の名前を書いて自己主張することは遠慮するべきと考える人もいます。 神社への奉納のぼり旗作成を考えていらっしゃる方は一度、奉納先の神社へのぼり旗への名前の記載についてどのように対応しているのか問い合わせすることをおすすめします。

その他の違いとしては、祈願のぼりのサイズは、一般的なのぼり旗と同じ横600mm×縦1,800mmで作成されます。奉納のぼりは横600mm×縦1800mm~、横700mm×縦7,000mmなどのサイズがあり、祈願のぼりと比較し縦に長いことが特徴です。

また、生地については祈願のぼり、奉納のぼりともに金巾や天竺、帆布など丈夫な綿生地がよく使われています。

※氏子中(うじこじゅう)…その神社にいる神を信仰する人々のこと。氏子の仲間を指します。

のぼり旗の色は神社のイメージカラー

のぼりの色についても形や大きさ同様、すべての神社で統一されているわけではありません。
しかし、祈願のぼりに関しては、白地に赤い文字、または赤地に白い文字が多いようです。 稲荷神社では赤が使われるなど、神社によってイメージカラーがある場合もあります。
おもに赤が使われることが多い神社のぼりですが、それ以外にも紫、青、紺、緑などが使われることもあります。
様々な色がある中でも赤が多いのは、赤は火や太陽を表す色で、魔除けや災厄を払うパワーがあると考えられているためです。鳥居や神社の建物が赤く塗られていることが多いのも同じ理由です。

神社にあるのぼりは、街中やお店にある宣伝用ののぼりと違い、神様への信仰のために立てられています。 その点に注目して神社でのぼりを探してみると、その形や色、大きさ、書かれている文字などから、神社や神社に参拝する人々の願いを読み取ることができます。

神社のぼりは基本的に参道の両脇に立てられます。両脇に立てたのぼりの向きが左右対称になるよう、のぼりのチチの位置を右のものと左のものを用意するといいでしょう。
祈願のぼりと奉納のぼりはサイズが大きく異なるため、立て方が違います。以下では、ポールやスタンドについてもあわせてご紹介します。

祈願のぼりの立て方▼
祈願のぼりのサイズは一般的なのぼりと同じで横600mm×縦1,800mmで作られることが多いです。そのため、スタンドは注水式やコンクリート製のもので立てられます。ポールに関しては弊社でも取り扱いのある2.4mスタンダードポールや、3mスタンダードポールでも活用できます。

奉納のぼりの立て方▼
奉納のぼりのサイズは横600mm×縦1800mm~、横700mm×縦7,000mmと縦に長いです。一般的なのぼりを設置する際に使われるスタンドだと転倒の恐れがあったり、ポールは長さが足りなかったりなど、設置することが難しいでしょう。
長さのある奉納のぼりは、のぼりのサイズに適したアルミニウム合金製ポールを使って設置します。ただし、アルミニウム合金製ポールで設置するには、地面にポールを埋め、基礎を固定する必要があるため、専門の業者に依頼しましょう。